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睡眠時無呼吸とADHD
こんにちは!
広島市佐伯区の歯医者
あい歯科・こども矯正歯科クリニック
院長の田中です。
今回は論文ベースで考察したいと思います。
https://www.mdpi.com/2227-9067/8/9/824
いろんな論文をレビューする内容ですが、テーマは睡眠呼吸障害とADHDの関係についてです。
現在小児人口の最大で9.5%が閉塞性無呼吸症(OSA)に罹患しているそうなのですが、そういうお子さんではADHD様の症状が多く現れているとされています。
ADHD自体、まだまだ原因が明らかにはされていませんが、OSAとADHDでは症状がよく似ているらしく、ADHDに特異的に現れる5つの睡眠表現型の一つがOSAではないかと書かれています。ちなみに他の睡眠型は①過覚醒②遅発性入眠不眠症③むずむず脚症候群④てんかん様放電妥当です。
またOSAのリスク因子の中にアデノイドなどのリンパ肥大も挙げられますが、アデノイド肥大のある小児にはADHDが多く認められるという報告もされています。
OSAでは睡眠時に低酸素症に陥っており、このことが脳の発達にも関係があると考えられています。
またOSAの小児では高感度C反応性タンパク質(hsCRP)が上昇することも分かっており、OSAにより全身に炎症反応が起こることが示唆され、これが睡眠障害や低酸素血症につながる可能性もある様です。その結果、睡眠の回復効果やさまざまな化学的バランスに変化を与え、結果的に前頭皮質の機能不全に繋がり、過活動や衝動性として現れる可能性もある様です。
おそらく日本の小児科のガイドラインではADHDの診断にPSGなどの睡眠検査は含まれていないのではないかと思いますが(私が把握していないだけかも)、今後は睡眠障害についても検査する必要が出てくるのではないかと思います。
OSAのリスク因子の中には顔の異常についても触れられていますが、私はこれはいわゆる口呼吸によるものと考えております。OSAにつながる顔形態の特徴としましては「下顎の後退」が医科の睡眠時無呼吸の書籍にも紹介されており、これはわたしたちが主張する「クロックワイズローテーション」と呼ばれる垂直的後方回転による顔の成長が関わっていると思います。
以前から私は子どもの矯正には「審美」よりも「医療」としての意味合いが強いと主張させていただいておりますが、以上の様な関係性がもっと明るみになれば、矯正治療のあり方も変わるのではないかと思います。
皆様も、お子さんの歯並びの悪さに気づいたら、その背景には「無呼吸」などの睡眠障害やADHDがあるのではないかとという疑いを持つべきだと思います。
MRC矯正では「顔立ちに変化」が現れます。特に中顔面と呼ばれる部分が前方に出てきます。この部分が出てくることが咽頭の成長を意味します。また同時に目が大きくなり、二重がはっきりしてくるお子さんも多いです。なぜなら中顔面の骨は眼窩にも含まれるからです。
お子さんの歯並びや睡眠、夜尿症に困っていらっしゃればぜひお気軽にご相談ください。一緒にお子さんの成長を守りましょう!
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医療法人爽風会あい歯科・こども矯正歯科クリニック
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院長 田中宏尚
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