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食前と食中の水をやめること!
こんにちは!
広島市佐伯区の歯医者あい歯科・こども矯正歯科クリニック
院長の田中です。
本日はお子さんの食事の時の水分摂取についてのお話です。
結論から申し上げると
「食前も食中も水分摂取はやめた方が良い」ということになります。
(岡崎好秀先生記事より)
と疑問に感じられると思いますが、理由を知ると「なるほど」と納得していただけると思います。
まずは食前のお水についてですが、お水を飲むと「胃液」が薄まります。
ちなみにネットから胃液(胃酸)の知識を・・・・
『我々が食物を摂取すると、胃酸(塩酸)が分泌され、胃の内部はpH (ペーハー)1という、非常に酸性度の高い状態になります。 この強酸性環境(塩酸に換算して0.1 mol/l)は、タンパク質分解酵素であるペプシンの活性化に必要です。』(ネットより)
つまり強酸性ですので「物を溶かす」能力に優れます。
しかし食前にお水を飲むと胃酸が薄まり、能力が下がってしまいます。
当然ながら消化能力が落ちてしまう可能性が高まる訳です。
では、食中のお水は?
食中にお水を飲む習慣が身につくと、「流し込み型」の飲み込みになってしまう可能性があります。
お母さんの中には「うちの子はあまり水は飲みません」とおっしゃる方も多いですが、では尚更食卓から水の入ったコップを無くしてみてください。
意外と飲んでることもあると思います。
こういう流し込み型の飲み込みでは「頬筋」という頬の筋肉を使った飲み込み方が身についてしまいます。これって大量に口の中に食べ物を頬張る方に見られる飲み込み方ですが、液体と個体が混ざった環境でも起こることだと思います。
こうなると頬筋が発達し肥大し強くなります。結果的に顎が左右から圧迫されて幅の狭い顎になってしまいます。
こうなると前歯のガタガタになってしまうのです。
食中の水はさらに悪い影響があります。
唾液が出にくくなることです。
使われなくなった唾液腺は萎縮して唾液が出にくくなってしまいます。
しっかり咀嚼して出てくる「刺激唾液」は免疫力も強く、緩衝能も高いとされています。
免疫はもちろん侵入してきた外敵をやっつける機能ですが、「緩衝能」とは「中性」に戻す能力です。
つまりよく噛んで唾液を分泌させてやると、病気になりにくく虫歯にもなりにくいことになります。
これだけでも良いことづくめですが、これから食中毒のシーズンになりますが、この怖い食中毒予防にもなるということも併せてお知らせいたします。
まず、食前のお水をやめて胃酸が濃いと病原細菌をやっつけてくれる可能性が高まります。そしてよく噛むことで食塊に傷が入りますので、胃酸が作用する面積が増えます。
胃酸は強酸性ですから細菌を溶かす力も強いと思われますので、食中毒予防になると思います。
こうなると子どもは「一口の食べ物の量を減らす」ことをしなければ飲み込みにくいことを学習することになります。
一口量を減らすことは口腔の発達には欠かせないことですから、これもまた食前食中の水をなくすことのメリットですね。
ただし、誤嚥だけは気をつけてくださいね。特に嚥下機能がしっかり発達できていないお子さんでは必ずお母さんが監視しながら食事をしてください。
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